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母なる証明 [映画感想]

巧みな演出の積み重ねに圧倒されました。やっぱ、すごいわポン・ジュノ監督。
ネタバレしないとまともに感想がかけません・・・。



冒頭のダンスシーンで感じた違和感や不気味さの意味が話が進むにつれ、
だんだんと明らかになってくる。その語り口のうまさ。
登場人物がどういう思いでダンスを踊っていたのか、それが分かることで、
最初に感じた違和感を納得する仕掛け。・・・が、そこで話が終わらない所が恐ろしい。

ラストに再び描かれるダンスシーン。逆光の中、シルエットの登場人物は再び踊り続けるのだけれど、
もうその思いを読み取ることはできない。観ている人間の不安な気持ちをさらにかき乱すかの様に
手ブレがどんどん酷くなるカメラ。流れる音楽だけはひたすら穏やかでやさしく。そして暗転。
鳥肌が立ち、背筋がうすら寒くなる、近年まれに見る気味悪いラストシーンでした。
「殺人の追憶」と扱う題材にはいくつも共通点があるけど、描いているのはまったく違うお話。
サスペンス映画じゃないよーこれは。ホラー映画に限りなく近い人間ドラマ。

「殺人の追憶」のラストシーンも大概おっかなかったけど、今回の方がもっと怖かったです。
「あんたの隣で笑顔で踊ってる人の太ももを見てごらん。針を刺した跡があるかもよ」
って言われたような気がしてね・・・・。
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