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ふたりごと自由帳 [漫画感想]

今年ももうすぐ終わりということで、今年の一番をひとつ紹介。

今年一番おもしろかった漫画。
おもしろい、というよりは心が一番動いた、という方が近い。
短編集なので、えいやっ!で開いたページだけ読んで、読後しばらく余韻を楽しむ、
なんてこともできるし。

なんてことのないオイラの日常も、実はそんじょそこらのテレビドラマに負けないくらい
いろんなネタにまみれているのかも、その切り取り方が良く分かっていないだけ、
などと思ったりもする。
するけど、その切り取り方こそが才能なのだな、とも思う。

ふたりごと自由帳 (まんがタイムコミックス)

ふたりごと自由帳 (まんがタイムコミックス)

  • 作者: 小坂 俊史, 重野 なおき
  • 出版社/メーカー: 芳文社
  • 発売日: 2007/07/06
  • メディア: コミック

「あーあー、いかにもオイラが好きそうな漫画本だなぁ」と鼻で笑ってもらって結構。
この嗜好はどうあがいても変わりそうにないね。

「どちらの作者の漫画がおもしろかった?」と問われれば
5分は迷う自信あるぞ。
んで、多分答えは出ない。
あるいは日によって答えが変わりそう。


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さんさん録 [漫画感想]

あー、沁みるなあ。
読む度に、さらに心の深いところまで絵や言葉が沁みてくる。

んで、あったかくなる。

さんさん録 2 (2)

さんさん録 2 (2)

  • 作者: こうの 史代
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2006/06/28
  • メディア: コミック


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僕の小規模な失敗 [漫画感想]

僕の小規模な失敗

僕の小規模な失敗

  • 作者: 福満 しげゆき
  • 出版社/メーカー: 青林工芸舎
  • 発売日: 2005/09
  • メディア: コミック

読んでるうちにだんだん肩がこるわ、ため息はでるわ、本を持つ手を重く感じてくるわ、
うああああ、と叫び声をあげたくなるわ等、とにかくまあへビィな漫画ではあるのですが・・・・。
「失踪日記」だとなるべく明るく笑えるように描いてあって「こういう生活もいいよねー」
という悪魔の囁きが聴こえてくるのですが、そういう囁きが入ってくる隙さえない所がすごいなあ。
どす黒い感情とか、やりきれない思いとか、絵柄がかわいらしいから多少は中和されてるものの、
そういうものがあっけらかんと描かれてるという事実がなんだか恐ろしかったり。
でも、自分のダメな部分をここまできちんと描ききるなんてとんでもないパワーだと思う。
やっぱりこの人も特殊才能の持ち主なんだなあ。

んで、読み終えると「ああ、おもしろかった」と思えるこの不思議感覚。
人間の嫌な部分とかダメな部分とかのみでなく、そういう所を突き抜けた滑稽さや、
あるいは愛しさ、が絶妙なさじ加減で描かれているからかな、と思います。
んー、描かれているというよりはにじみ出ているというべきか?


赤い花束 [漫画感想]

表紙に堂々と「傑作集」なーんていれちゃってますが、この人の作品になら
もう思う存分入れましょうやってね。掲載雑誌に合わせて、ちゃーんとそれ用の
ネタでおもしろい漫画が描けちゃうんだからすげえなあ。

人間の本音とか嫌な部分もさらっと描いちゃうけど、読んでる側はそれを見ても
そんなに不快にならないというか、「あ、こういうの俺もあるな」と納得するというか。
最後はいいお話にしてきっちり締めるから浄化されるというか。
そういう「や」なものもきっちり描くから厚みが増して、さらにほっこりする、と。

表題作は流石に他より、一歩図抜けている作りで、読み終わった後、
「やられたー」と発し、膝をぱしっと叩いた次第。お見事!

高橋留美子傑作集 赤い花束

高橋留美子傑作集 赤い花束

  • 作者: 高橋 留美子
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2005/06
  • メディア: コミック


失踪日記 [漫画感想]

失踪日記

失踪日記

  • 作者: 吾妻 ひでお
  • 出版社/メーカー: イースト・プレス
  • 発売日: 2005/03
  • メディア: 単行本


他人様の日記を読む事の面白さに気付いたのはインターネットを始めて以降かな。
気軽にいろんな人の生活を追体験できる感覚が楽しいというかなんというか。
自分でもこうして、日記っぽいものをネットに垂れ流しているくらいだし。
日記漫画も最近では当たり前のように毎月新刊が出ていますね。

で、「失踪日記」。吾妻ひでおさんが自分の野宿生活やアル中生活を
漫画にしているわけですが・・・。花輪和一さんの「刑務所の中」なんかは、まだ冗談でも
「刑務所の飯っておいしそうだなぁ、ちょっと入ってみようか?」なーんて感想が
書けるけど、この漫画に関してはそういうの一切なし。どっちかっつーと感覚的には
「ホラー」に近い。だって一年に一度くらいは朝起きて何気なく「このままどこかへ
旅立つのもいいな・・・・」と思う種類の人間なんですもの私。ほんのちょっと
違う方向に足を踏み出せば、この漫画のような生活が待ち受けているのか・・・、と
思うと、もう身体がガクガクブルブルです。

んで、たちが悪いことにやっぱり「面白い」んですよこの漫画。
ちゃーんとエンターテイメントになっている。
もちろん事実はもっときつくてつらくてくるしいものなんだろうけど、
それがちゃんと読みやすくおもしろい漫画になっているという事自体が
もうね、スゴイの一言。普通の生活ならともかく、辛い体験を後日、客観的に眺めて、
読みやすくおもしろい漫画にできる特殊才能を思う存分味わいました。

早く続きが読みたいです。


のだめカンタービレ [漫画感想]

男でも知ってる最近の少女漫画の有名どころ、といえばやはりこの漫画と「ハチクロ」
ですな。舞台は芸術系大学、ギャグの切れ(というかキレっぷりというべきか)や勢い
凄まじく、男でも楽についていけるノリのよさ、等々共通点も多いけど、当然違う所も
ありまして。一番の違いはよりギャグの方に傾いてるのが「のだめ」ってとこかなー。
逆に「ハチクロ」は恋愛要素がかなり強く、読んでいて胸がきううううっっ、と苦しく切なくなる
所も多く、そこがまた気持ちよかったりするんですが、そういう、きうううっ要素を含めた
恋愛部分は結構あっさりさん。その代わりギャグのアクセルがべた踏みされてるような感じ。
主人公をはじめ、登場人物の変人度数が高いのが影響しているのかな?ギャグにギャグを
重ねてくる高揚感やらスピード感がすごく気持ちいいし読んでて楽しい。

でもね、私がさらに好いているのは別の高揚感。

やっぱね、演奏シーンの高揚感ですよ!病み付きになっちゃうのは。
家の貧弱スピーカーや虚弱ヘッドホンで聴くCDでは到底出せない音の厚みや迫力、
高揚感がこの漫画からは感じられちゃうのはなんでなの?紙媒体に音を感じちゃうって
これドーイウコトヨ!セキニントッテヨ!楽器を演奏するキャラがむちゃくちゃ気持ちよさそうな
表情をしてるのがもうたまらんのです。音を楽しんでる感じが伝わってくるんだよなー、絵から。
そして演者同士の相乗効果で、自分の限界を超えてより上のレベルに「行っちゃえー!!」
ってな感じの描写になっちゃうともう鳥肌モン。
漫画を読んだ後、クラシックが聴きたくなること間違いなし。下手すりゃ、どこぞのオケの
コンサートチケットを押さえに走りだすかもしれません。なんか楽器始めちゃう人もいたりして?

今後主人公が「表現する楽しさや自由」と「不自由」とどう折り合いをつけていくのか?
もちろん恋の行方がどうなるのか?も気になるし、先が楽しみでショウガナイデスよ。

ちなみに来月号のダ・ヴィンチの特集はこの漫画ですぜ、ダンナ。チェーック!


日本の夏、天狗の夏。 [漫画感想]

ポップで可愛い絵でつづられるは、どうってことない日常風景からSF、不条理、
ほのぼの4コマ、エロ、その他いろいろなんでもアリアリ!

「藤本和也作品集」からの再録もいくつか入っているけど、今回の単行本化で
より多くの人の目に留まるようになったことを素直に喜びたい。
男の子と女の子が会話を続けるスタイルのお話に特に惹かれます。
例えば、隣の部屋で、例えば電車の隣の席や近所の公園のベンチで
交わされていそうな、そういう、会話のナマさがおいしい。

「ふらふらふらり」の続きも読みたいなあ。ゼヒゼヒ!


トモネン [漫画感想]

いやもう、余計な感想文なんてこれっぽっちも書きたくないんですよ、
絵が好みな本っつーのは。本を開けて眺めているだけで幸福感に包まれる。
幸せだなあ。コマの中に入っていきたくなっちゃうよ。
柔らかな線で描かれた子供達の姿がとにかく魅力的。
・・・てな訳で感想文おしまい。もう一回通して読もうっと。

こら!そこ!「ジブリ?」なんて言わない!


マフィアとルアー [漫画感想]

TAGRO短編集「マフィアとルアー」を読む。一読して「うぬううう・・・・」と唸ってしまう。
風呂に入ってあがった後、ビール飲みつつ再度読み込んでみる。やっぱ唸る。「うぬうううう・・・・」

一見かわいらしい絵柄なのにお話はきっついのが多い。日常の会話の連続の中にするりと
入り込んで読み手の心をついてくる台詞ひとつ、という作りがたまらなく俺好み。
ついでに「宇宙賃貸サルガッ荘」も再度読んでみたが、なるほどするどい台詞がチラホラと。
かわいらしさが勝っていて気づいてなかったなぁ。すげえ。

・・・というのが、この漫画本を買ったときの感想。2年以上前になるのか。
この前、ふと思い出して読み返してみたのだけれど、この本の最後の短編「マフィアとルアー」
を読んで、やっぱり唸ってしまったよ。お話が最後のあたりまできたとき、パッと視界が
開けたように感じ、主人公の思いがズコンズコンとぶつかってくるこの気持ち良さはなんだ?
なんなんだ?
んでもって、さらに目の前が開けていくように感じるラストの台詞。たまらんよー。
他のお話から感じる痛々しさがこのお話によってすべて癒されていく感じ。
かように、短編集はシメの一本が重要なのであります。メモメモ・・・・。

しっかし、我ながら頭の悪い感想文だなー。「パッ」はともかく「ズコンズコン」だとよ。


Qコちゃん [漫画感想]

絵もお話も、両方の省略っぷりを楽しめる漫画。
2回通して読めば、省略されているものがちゃんと見えてくる。全部は見えませんが。
最後の最後まで省略しきってるので、消化不良感が残るのはしょうがない。

思わせぶりな台詞のオンパレードかと思わせておいて、
多感な少年少女の感情の機微がチラリと出てくる台詞が入りこんでいたり。
油断も隙もありゃしない。

とりあえず、もうちょっと続きが読みたいなあ、とコチラに思わせた時点でウエダ氏の勝ち。
少なくとも「2回読んでから捨てる漫画」ではないわなー。


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