インセプション

「ダークナイト」が凄すぎたので、正直そんなに期待せずに観に行ったのだけれど、
ＳＦ物やアクション物、スパイ物やらサスペンス物までいろんなジャンルのいいとこを
引っぱってきてきれいにまとめて、それでいて2時間以上の長さをだれることなく一気にみせる。
「すげえなあクリストファー・ノーラン」、としか言いようがない映画。俺は映画の登場人物のごとく、
この監督の頭の中に入っていろいろ覗きたくなりました、あれもこれも盗みたくなりました。
こんな映画の設定を思いつく頭ってどうなってるんでしょうねぇ。

今年観た映画の中では今のとこピカイチ。
ハンス・ジマーも最近の傾向であるところの、おなかに来る重低音をガッツリ使ってくれちゃって
ますので、映画館で観るが吉と思いますぞ。

いやまあ、とにかく参った。今思い返しても鳥肌が立つ。

ゴールデンスランバー

原作は未読。

観る前に単なるサスペンス物ではないだろうなあ、とは予想していましたが、
青春映画のような甘酸っぱさや、味のある台詞や、余韻を残す画や、
そういったものがたくさん詰まった素敵映画でした。
どのタイミングで、何をみせるか？どうみせるか？緻密な計算の積み重ね。
２時間以上の上映時間もあっという間に過ぎていきました。

切り刻まれて提示されていく現在、過去の場面をジグソーパズルのピースと考えて、
ひとつひとつ心に置きながら観ていくと、映画後半からバチンバチンと音を立てて
空いている隙間にピースがはまっていくのがたまらなく気持ちよいです。
特大のピースがはまった時には鳥肌がたっちゃいましたぜ。

こういう日本映画がもっともっと観たいです。
ので、沢山の人が観てくれるとよいなあ。

男泣き

3時10分、決断のとき [DVD]

• 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
• メディア: DVD

なんか、久しぶりに男泣き全開のしびれる映画を見た気がするよー。
主役2人の台詞のやり取りがかっこよくて2回繰り返して見ちゃった。
クライマックスは鳥肌立ちまくり。西部劇は死なず、ですなあ。頑張ろうぜ！時代劇。

チェイサー

チェイサー ディレクターズ・エディション【初回限定生産2枚組】 [DVD]

• 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
• メディア: DVD

痛みを感じる描写がこれでもかこれでもかと出てきて、見終えてかなりグッタリ・・・。
人には絶対オススメできない作品。でも心地よい疲労感と緊張感を味わえる作品。

母なる証明

巧みな演出の積み重ねに圧倒されました。やっぱ、すごいわポン・ジュノ監督。
ネタバレしないとまともに感想がかけません・・・。



冒頭のダンスシーンで感じた違和感や不気味さの意味が話が進むにつれ、
だんだんと明らかになってくる。その語り口のうまさ。
登場人物がどういう思いでダンスを踊っていたのか、それが分かることで、
最初に感じた違和感を納得する仕掛け。・・・が、そこで話が終わらない所が恐ろしい。

ラストに再び描かれるダンスシーン。逆光の中、シルエットの登場人物は再び踊り続けるのだけれど、
もうその思いを読み取ることはできない。観ている人間の不安な気持ちをさらにかき乱すかの様に
手ブレがどんどん酷くなるカメラ。流れる音楽だけはひたすら穏やかでやさしく。そして暗転。
鳥肌が立ち、背筋がうすら寒くなる、近年まれに見る気味悪いラストシーンでした。
「殺人の追憶」と扱う題材にはいくつも共通点があるけど、描いているのはまったく違うお話。
サスペンス映画じゃないよーこれは。ホラー映画に限りなく近い人間ドラマ。

「殺人の追憶」のラストシーンも大概おっかなかったけど、今回の方がもっと怖かったです。
「あんたの隣で笑顔で踊ってる人の太ももを見てごらん。針を刺した跡があるかもよ」
って言われたような気がしてね・・・・。

破

一言映画感想

音のいい劇場で、でかい画面で観る価値はあると思いますよ。気持ちよかった！
まったくの初心者には辛いかもしれんけどー？

レスラー

確かに「ビヨンド・ザ・マット」を彷彿とさせるお話ではあったけど、
それでもね、クライマックスはジーンときたなあ・・・・。

背中が雄弁に語る映画。
そこがまた、悲しくもあり美しくもあり。
エンドロールの曲がまた、泣けるんだよー。

町山さんの所に訳付で出てました。
http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20090614

グラン・トリノ

誰か早くイーストウッド監督を世界遺産登録して保護しろっっ！！！

これまでクオリティの高い映画をいくつもを作ってきておいて、ここに来てさらに高いレベルに
登って行けるっつーのが・・・、しかも軽やかに肩の力も抜いて登ってますよ。ひょいっと。
もう脱ぐ帽子がないやね。しょうがないひれ伏すしかねえ。

イーストウッドがこの歳でこの役を演じるというのが、これまた感慨深い。
・・・言葉がでない。すごいお人です、ホント。

スラムドッグ＄ミリオネア

生きるエネルギーと一途な想いに溢れた物語を
疾走感溢れる演出で描いてみせる。
きっついシーンもでてくるけど、観終わった後の高揚感は
年に何度あるかどうか？ってなくらいの快作でした。

エネルギッシュな映像に負けず、音も何気にすごかったような。
これで匂いがついてたら、インド疑似体験って感じ。

今のインドだからきちんと成立するファンタジー映画なんだろうなあ。

告発のとき

告発のとき [DVD]

• 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
• メディア: DVD

ＤＶＤで鑑賞。
ほんっっっとうに巧い監督だなあ、ポール・ハギス。
微細な所まで神経の行き届いた演出も脚本も見事でした。
役者の演技がこれまた・・・。

もう一度見直すには気合がいる映画ですが、
エネルギーを貯めて挑戦したいです。
見直すと新たな発見がいくつもでてくるはず、確実に。